関連法律の改正・流れ

法律の改正・流れ

企業(使用者)と労働者との法律

1947年(昭和22年)4月

労働基準法 施行

労働条件について統一された最低基準を定め、勤労権を保護する法律。

具体的には労働条件や賃金、休暇、解雇、安全などの労働に関するルールが明示されている。

これらへの違反は罰則の対象となる。

業務上災害が発生したとき、使用者側に過失があるのか否かを問わず、被災者に対して補償しなければならない最低限度の補償内容を定め、これを経営者に義務付けている(第8章 災害補償)

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1947年(昭和22年)4月

労働者災害補償保険法 施行

労働者災害補償保険(労災保険)により、業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害、死亡等に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行い、あわせて、業務上の事由又は通勤により負傷し、又は疾病に罹った労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の援護、適正な労働条件の確保等を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与することを目的として制定された法律。

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1972年(昭和47年)6月

労働安全衛生法 施行

労働基準法の労働安全衛生部分が独立する形で制定された。

労働災害を防止して、労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境の形成を促進する目的で定められた法律。事業者に労災事故防止のためのさまざまな措置を講ずるよう求め、守るべき最低基準が定められている。

さらに、その最低基準を守るだけでなく労働者の安全と健康を確保することを義務としている。

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最近の労働行政に係る動き

1996年(平成8年)6月

労働安全衛生法 一部改正

健康診断の結果 異常の所見があると診断された人について、医師から意見を聴き、必要がある場合は適切な措置(就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮等)を講じなければならなくなった。(第66条2-5)

この改正により、事業主は労働者と雇用契約を締結した段階で、その労働者の有する" 私病(持病)"に対しても「健康管理責任」と「健康配慮義務」を負うことになり、業務が原因で発症または増悪した場合に労災として認定される可能性があります。

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1999年(平成11年)9月

「心理的負荷による精神障害等に係る業務上外の判断指針」策定

精神障害等を発病した際、業務上外に係らず心理的負荷との関連性を判断し労災認定するかどうかの指針を策定した。

《職場における心理的負荷評価表》《職場以外における心理的負荷評価表》という具体的な出来事をもとに心理的負荷を評価する指針ができた。

(※また、精神障害を有するものが自殺した場合の取扱いも通知された。)

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2001年(平成13年)12月

「脳血管疾患及び虚血性心疾患の認定基準」策定

下記の認定要件(1)~(3)の業務による明らかな過重負荷が加わることによって発症した脳・心疾患が労災として認定されるための判断基準が定められた。

◇認定要件

(1)発症直前から前日までの間において、発症状態を時間的及び場所的に明確にしうる異常な出来事に遭遇したこと。

(2)発症に近接した時期において、特に過重な業務に就労したこと。

(3)発症前の長期間にわたって、著しい疲労の蓄積をもたらす特に過重な業務に就労したこと。

◇対象となる疾病

「脳血管疾患」…脳内出血(脳出血)・くも膜下出血・脳梗塞・高血圧性脳症

「虚血性心疾患」…心筋梗塞・狭心症・心停止(心臓性突然死を含む。)・解離性大動脈瘤

《脳・心疾患の業務起因性の判断のフローチャート》(厚生労働省「脳・心疾患の労災認定」)

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2002年(平成14年)2月

過重労働による健康障害防止のための総合対策 策定

上記の「脳・心疾患の労災認定基準」で長時間の過重業務と脳・心疾患の発症との関連性を重視することが示されたが、時間外労働時間について以下の目安を策定し、それが遵守されなければ労働基準監督署が監督指導等を行うなど、過重労働による健康障害を防止することを目的に策定された。

◇時間外労働については月45時間をできるだけ遵守する。

◇月100時間または2~6ヶ月間の月平均が80時間超の時間外労働が認められた場合は産業医等の面接による保健指導を受けさせること。

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2006年(平成18年)3月

「労働者の心の健康の保持増進のための指針」策定

精神障害等に係る労災補償状況が増加傾向にあり、労働者や企業・社会に与える影響がますます大きくなってきていることから企業はメンタルヘルスケアを推進するべきであること、またその実施方法などを定めた。

◇4つのメンタルヘルスケアの推進

(1)セルフケア

(2)ラインによるケア

(3)事業場内産業保健スタッフ等によるケア

(4)事業場外資源によるケア

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2006年(平成18年)4月

労働安全衛生法 一部改正

脳・心疾患および精神障害を原因とする自殺の労災認定件数の高止まりを受けて、労働者の安全と健康の確保を強化するため、以下のとおり改正された。

◇月間の時間外労働時間が100時間を超え、かつ疲労の蓄積が認められる時は労働者の申し出を受けて、医師による面接指導を実施するとともにその指導結果にもとづく具体的な措置(就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮等)を講じなければならない。

◇上記に該当しない場合でも長時間労働により疲労の蓄積が認められる者や私傷病等により自身の健康に不安を感じる労働者から申し出があった場合は、医師の面接指導に準ずる措置(保健師による面談など)を講じなければならない。

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2006年(平成18年)4月

労働審判法 施行

増加の一途をたどる個別労働関係民事紛争に対応するために制定された。

労働審判官と労働関係に関する専門的な知識経験を有する労働審判員が、事件を審理し、紛争の実情に即した迅速、適正かつ実効的な解決を図ることを目的とする労働審判制度が創設された。

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2008年(平成20年)3月

労働契約法 施行

増加する個別労働紛争が防止され、労働者の保護を図りながら個別の労働関係が安定するよう、労働契約についての基本的なルールが分かりやすい形で示された法律。

◇使用者は、労働契約に基づいてその本来の債務として賃金支払義務を負うほか、労働契約に特段の根拠規定がなくとも、労働契約上の付随的義務として、「当然 」に安全配慮義務を負うことを規定した。(明文化)

◇立証責任が労働者側(原告)から使用者側(被告)に移った。

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2011年(平成23年)12月

「心理的負荷による精神障害の認定基準」 策定

平成11年9月に策定された「指針」で業務上外の判断を行っていたが、(労災)認定の審査に平均で8.6ヶ月を要していることから、分かりやすい新基準によって業務による精神障害を発症した人の認定の促進を図るため労災認定基準として策定された。

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